自尊理論。
こういわれると何の話?となることが多いこの理論。ですが、かなり身近な心理学で高校生くらいから知っているお話です。
特に使われるのは恋愛系の時。でも、恋愛系以外の事案でも十分活用できる法則なんです。
そんな理論をご紹介!
自尊理論を見つけた人
この理論を見つけたのはアメリカの心理学者 E・H・ウォルスターという方。どんな方なのかを調べたのですが文献が見つからず、現時点ではわかりません。
今後も調査していきますので、見つけ次第更新します
ちなみに、彼は後にハットンフィールドと改名されています。
論文の他に本も出しております。
題名:対人的魅力の心理学
著者名:E・バーシェイド、E・H・ウォルスター著、蜂屋良彦訳
出版社:東京:誠信書房、1978.11
原署名:Inpersonal attraction
監修:広田 君美
図書館や本屋に行ってある確認する予定です、
自尊理論を証明した実験
この実験は女子学生を対象に行われました。
女子学生たちには「性格診断」をうけた後、簡単なインタビューを受けるため指定された部屋に行きます。その部屋で待機していると男子学生がやってくるのです。
その学生と15分ほど雑談し、なんと女子学生は男子学生にデートに誘われるという事態に見舞われます。そこへ実験者が登場し、男子学生は退散。生活診断の結果を女子学生へ報告するのですが、ここでカラクリが仕込まれます。
性格診断結果は二つの結果しかありません。一つは自己評価が高められる結果、もう一つは自己評価が低められる結果です。
その結果を知った後に、実験者は女子学生に男子学生と実験者を含む5人に対する好き嫌いを聞かれるのです。
結果、自己評価が第三者から高められた女子学生より低められた女子学生の方が男子学生に好意を持つ傾向がみられました。
これにより、人は自尊心が低下している時に人を好きになりやすいということが発見されたのです。
自尊理論てなぁに?
ということで、どんな理論かもうお分かりですね?人は落ち込んだ時ほど他人を好きになりやすいという理論です。
あなたも過去にこんな経験や話を聞いたことがあるはずです。「好きな異性がパートナーと別れた結果、慰めている内に自分が次のパートナーになる」なんてことを。
これは正しく自尊の理論です。自分の評価が下がっているので、相対的に周りの人間が評価の高い人間に思えてしまう現象です。そんな状況下でさらに優しくされれば、その人物の評価はさらに上がります。
特に自尊心が下がっている時は周りに求めるハードルも下がってしまいます。よって、相手と親密になる可能性がより一層高まるのです。
自尊理論の活用方法
さぁ理論については良く理解してもらえてと思います。では、ここで具体的な活用方法をご紹介。
恋愛編
これは一番ポピュラーな活用法です。上記にもありましたが好きな異性の弱ったところを狙ってアプローチをかけるのです。異性が弱ったタイミングは失恋だけではありません。仕事で失敗した時や資格試験や受験など重要なプロジェクトが上手くいかない時も自尊心が低下する時です。
そんな時は、相手の力になれる行動を起こしましょう。そうすることで相手の中であなたの立ち位置は良い方向に変わるでしょう。
良く使われるのは病気の時。普段、風の一つも引かない人は病気になるとかなり不安になる傾向になります。そんな時は手料理を作って上げたり、必要な物を買ってあげたりすると相手の信頼を勝ち取ることが出来ますよ。
仕事編
部下に対して使う場合
大事な部下で頑張り屋な奴ほど成功も多ければ失敗も多い物。特に若い時の失敗は裸で崖から落ちたような衝撃を受け、精神的にはボロボロの状態です。
そんな部下の心が折れないようにサポートする事で、部下が立ち直りより屈強な戦士になるだけでなく、あなたへの信頼も向上する事は間違いありません。
叱咤激励で活力を送り込むのも良いですが、うちのめされすぎている部下にはギャップを見せることで、あなたの求心力も向上するでしょう。
上司というのは何かと部下には嫌われるもの。ポイントポイントで使えると組織運営を円滑にすることが出来ます。
上司に対して使う場合
上司というのはノルマを達成するためにピリピリしている事の方が多いと思います。
力量があればあるほど、失敗した時の精神状態への影響は大きいもの。そんな時は自尊理論を使って上司の信頼をあげておきましょう。
上司は信頼のおける部下に大事な仕事を任せるもの。信頼度が上がっていれば実力を発揮するチャンスが巡ってくる可能性は高まります。
ただし、力量以上の仕事が舞い込むかもしれませんので、ご注意を、、、
詐欺師防衛編
自尊心が低下していると周りの人間がいつも以上に素晴らしい人間に見えるようになります。いうなれば「私なんてクズだわ」状態です。そんな中、優しい言葉をぶら下げて悪い人間が寄ってくることがあるのも事実。そのためには、この理論が「ある」と忘れないことが重要です。
自尊心が著しく低下する場合、藁にもすがる思いで他人の言葉を信じてしまうことがあります。そんな時に問題なのは「巨大な損害を被る」という事なのです。
それを回避するためには「辛い時に甘い言葉に乗せられてはいけない」という信念を忘れないこと。
自分が低くなっているから周りが相対的に高くなっているという現象があるとわかっているだけで「大きな損害」を防ぐことはできます。
変なツボなんて絶対に買ってはいけませんよ。幸せどころか地獄への切符のようなものです。
まとめ
いかがでしたか?
自尊理論は、かなり身近な心理学ですよね。自分を守るためにも、好きな人との距離を縮めるためにも、信頼されたい人へのアプローチにも使えます。
悪く言えば「弱みに付け込む」という形にも捉えられる、この理論。ですが、「辛い時は助けてあげる」という純粋な気持ちで行うことで自分の相手も嫌な気持ちを持たずに良好な関係を気づけることを忘れてはいけません。
人生は人づきあいだと言っても間違いはありません。大事だと思う人といい関係を築けるように上手くこの理論をご活用ください。